「すみません、ここが最後尾ですか?」男性に聞かれて自信満々に答えた私。直後、棚の前の女性が振り返って告げたこと
初めてのお店で見つけた「レジの最後尾」
夕方、夕飯の材料を買おうと、初めてのお店に立ち寄りました。
買い物を終えてレジへ向かおうとしたのですが、店内は混み合っていて、どこに並べばいいのかよく分かりません。
レジへ向かう通路には、お菓子や小物の棚が並んでいました。棚があるため奥の様子も見えにくく、レジ待ちの列がどこまで続いているのか分からない状態でした。
そんなとき、小物の棚の前に一人の女性が立っているのが見えました。
女性は商品を手に取って、じっと眺めています。
「待っている間に商品を見ているのかな」
そう思った私は、その女性がレジ待ちの最後尾なのだと勘違いし、少し後ろに並びました。
ところが、しばらく待っても女性は前に進みません。
手にしていた商品を棚に戻し、今度は隣の商品を手に取っています。
「今日はずいぶん時間がかかるなあ」
思わず独り言が出ました。
初めてのお店だったので、普段どのくらいレジが混むのかも分かりません。
よほど混んでいるのだろうと思い、私はそのまま待ち続けました。
後ろにも人が並び始めた、そのとき
何分かたったころ、後ろから声をかけられました。
「すみません、ここが最後尾ですか?」
振り返ると、買い物かごを提げた男性が立っています。
さらにその後ろには、いつの間にか何人かのお客さんが並んでいました。
「はい、ここです」
私は迷わず答えました。
ほかの人たちも私の後ろに並んでいるのを見て、ここがレジの列で間違いないと、ますます思い込んでしまったのです。
すると、そのやり取りが聞こえたのか、棚の前にいた女性が振り返りました。
私と、その後ろに続く人たちを見て、驚いたような顔をしています。
「あの、並んでいらっしゃるんですか?」
「はい。レジ、混んでますよね」
そう答えると、女性は少し困ったように笑いました。
「私、商品を見てただけなんです」
「えっ?」
思いがけない返事に、私は固まってしまいました。
女性は通路の先を指さしました。
「レジの列は、あっちなんですよ」
慌てて女性が指さしたほうへ数歩進んでみると、棚の向こうには壁沿いに長く続くレジ待ちの列がありました。
本当の列は、私が並んでいた商品棚の前とは別の場所にできていたのです。
私は商品を見ていただけの女性を最後尾だと勘違いし、その後ろで何分も待っていたのでした。
一気に顔が熱くなりました。
慌てて後ろを振り返ると、男性も、その後ろにいた人たちも、驚いた顔をしています。
「すみません!私、ここが列だと思ってて…」
恥ずかしくなって頭を下げると、少し間をおいて、後ろの人たちから笑い声が上がりました。
「最後尾、ここじゃなかったんですね」
男性も笑いながら、買い物かごを持ち直しました。
私たちは商品棚の前から離れ、本当のレジの列の最後尾へと移動しました。
棚の前の女性も、くすくす笑いながら、また商品を手に取っていました。
まさか、自分の勘違いで別の列を作ってしまうなんて。
初めてのお店だったとはいえ、ひと言確認していれば防げたことでした。
今でも、後ろの人たちまで私を信じて並んでいたことを思い出すと、恥ずかしくて少し笑ってしまいます。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














