「ちゃんと券を持ってるだろ!」遊園地で係員の説明を遮って怒鳴る男性。だが、予約券に書かれていた時間を知った結果
予約券を振りかざして、係員に詰め寄った男性
友人と遊園地に遊びに行った日のことです。
昼ごろ、僕たちは人気アトラクションの入口に並んでいました。そのアトラクションは、予約券に書かれた時間に入口で受け付けてもらう仕組みです。
僕も手元の予約券を確認しながら、順番を待っていました。
入口が近づいてきたころ、前のほうから大きな声が聞こえてきました。
見ると、中年の男性が若い女性の係員に詰め寄っています。男性の隣には、奥さんらしい女性が困った顔で立っていました。
「え、なんで?ここに並べばいいんじゃないの?」
男性が予約券を差し出すと、係員は券を確認し、申し訳なさそうに答えました。
「申し訳ございません。こちらの券は、ご利用いただける時間が……」
「いや、だから!ちゃんと券を持ってるだろ!」
男性は係員の説明を最後まで聞かず、予約券を振りかざしました。
「なんで乗れないんだよ!」
隣の女性が慌てて男性の腕を引きます。
「ねえ、ちょっと落ち着いてよ」
しかし、男性はその手を振りほどくと、入口の柵から身を乗り出しました。
「高い金払ってるんだぞ!どういうことなんだ!」
係員に顔を近づけて怒鳴る男性。その声に、周囲の人たちも何事かと振り返っていました。
近くに並んでいた親子連れも、気まずそうに目をそらしています。
せっかくの楽しい場所なのに、どうしてここまで怒鳴るんだろう。
僕も友人も、嫌な気分になりながらその様子を見ていました。
予約券を見直した男性が黙った理由
男性がようやく言葉を切ると、係員は落ち着いた声でもう一度説明しました。
「お客様の予約時間は、もう過ぎております」
「……え?」
「こちらに書かれた時間をご確認いただけますか」
係員が予約券を指さすと、男性は手元に目を落としました。
さっきまで振りかざしていた券を両手で持ち、書かれた時刻をじっと見つめています。
そのまま何も言わなくなってしまいました。
どうやら本当に、予約時間が過ぎていることに気づいていなかったようです。
すると、隣の女性が大きなため息をつきました。
「だから早く行こうって言ったじゃない。お土産屋さんでずっと迷ってたの、あなたでしょ」
その言葉で、僕にも事情が分かりました。
男性はお土産屋さんで時間を使っているうちに、予約時間を過ぎてしまったようです。
女性の言葉が聞こえた周囲から、小さな笑い声が漏れました。隣の友人も、思わず口元を押さえています。
「……自分のせいだったんだな」
友人が小さくつぶやき、僕も黙ってうなずきました。
男性は顔を赤くして、もう何も言い返しません。うつむいたまま、その場を離れていきました。
女性は係員に小さく頭を下げると、男性のあとを追いかけました。
係員は列に向き直り、いつもの明るい声で案内を再開しました。
「大変お待たせいたしました。順番にご案内いたします」
止まっていた列が、再びゆっくりと動き始めます。
僕は自分の予約券をもう一度確かめてから、友人と一緒に入口へ進みました。
時間を勘違いすることは誰にでもあるかもしれません。でも、事情を確かめずに怒鳴ってしまうと、周りまで嫌な気持ちにさせてしまいます。
あの男性も、最初に係員の話を聞いていれば、あんなに気まずい思いをせずに済んだのかもしれません。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














