「あの会長、邪魔。辞めればいいのに」と陰で煽るママ友。会長への直談判で一人だけ寝返り、翌年に自滅
役員会でいちばん不満を言っていた人
ママ友は会長の悪口を言い、自分が直接伝えると請け合いました
私は小学生の子を持つ母親です。
PTAの役員になった年のことでした。
小学校の会議室に集まる役員は、会長のほかに私を含めて四人でした。
その年、役員たちを悩ませていたのは会長の仕事の進め方でした。
行事の準備や役割分担について、役員同士で相談して決めたことが、会長の判断で突然変更されることが何度もあったのです。
意見を伝えても十分に聞いてもらえず、準備をやり直すこともありました。
私たちの間には、少しずつ不満がたまっていました。
会長への不満をいちばん口にしていたのが、同じ役員のママ友である彼女です。会長がいない場所でその話になると、決まって身を乗り出しました。
「あの会長、邪魔。辞めればいいのに。」
私があいまいに笑ってうなずくと、彼女は自信ありげに笑いました。
「会長には、私がはっきり言うよ。」
彼女がそう言うたび、私たちも少し心強く感じていました。会長に直接意見を伝えることに、誰もがためらいを感じていたからです。
会長への直談判で、ママ友は一人だけ会長の側につきました
その後も会長の仕事の進め方は変わりませんでした。
翌年度も会長を続ける意向だと聞き、私たち四人は一度、直接話し合うことにしました。
まずは役員の意見をきちんと聞いてもらうこと。
それが難しいのであれば、翌年度の続投についても考え直してほしいと伝えるつもりでした。
会長と向かい合って座り、一人ずつこれまで困っていたことを説明しました。
しかし、会長は納得していない様子です。
最後に発言することになったのは、私の隣に座る彼女でした。
普段から最も強く不満を口にしていたので、当然、同じ意見を伝えてくれるものと思っていました。
ところが、彼女が口にしたのは、期待とは逆の言葉でした。
「会長に不満なんて、ありません。」
あまりに突然の発言に、私は耳を疑いました。
「裏では辞めてほしいと言ってたよね?」
思わずそう尋ねましたが、彼女は会長のほうを向いたまま、私と目を合わせようとしません。
結局、その場で会長に改善を求め続けたのは、私を含む三人だけでした。
会長も彼女の発言を聞いて、自分の進め方に大きな問題はないと考えたようでした。
話し合いは平行線のまま終わり、私たちは何とも言えない気持ちで会議室を後にしました。
後から考えると、彼女は会長本人に嫌われることを避けたかったのかもしれません。ただ、あれほど強く不満を言っていた人が態度を変えたことに、私たち三人は大きなショックを受けました。
翌年、ママ友に集中した役員の仕事
翌年、役員の仕事を抱えたママ友は、元役員たちに協力を頼みました
年度が替わり、私たち三人は任期を終えて役員を降りました。
一方、会長は翌年度も再任され、彼女も引き続き役員を務めることになりました。
新しく選ばれた役員もいましたが、これまでの仕事の流れを知っているのは会長と彼女だけです。
ところが、会長の仕事の進め方は以前と変わらなかったようです。
新しい役員たちも慣れない仕事に戸惑い、行事の準備や細かな調整が彼女に集中するようになりました。
しばらくすると、彼女が以前の役員たちに協力を頼んでいるという話が、私の耳にも届きました。
ある日、学校で顔を合わせた際にも、彼女はかつて一緒に役員を務めた保護者に声をかけていました。
「一人じゃ無理なの。手伝って。」
しかし、頼まれた保護者は困ったような顔をしました。あの日の直談判に参加していた一人です。
「会長の味方なら、会長に頼んで。」
その保護者はそう答え、今は自分の予定もあって手伝えないと伝えていました。
ほかにも協力をお願いした人はいたようですが、仕事や家庭の事情で断られることが多かったそうです。
もちろん、新しい役員たちもできる範囲で仕事をしていました。それでも、会長との調整役を任されることが多かった彼女の負担は、なかなか減らなかったようです。
以前は誰よりも強気だった彼女が、役員の仕事について弱音をこぼすようになったと聞きました。
年度末の廊下で、ママ友は後悔をこぼし、肩を落として去りました
それからしばらくして、年度末の学校行事で彼女と鉢合わせしました。
久しぶりに顔を合わせた彼女は、以前よりもずいぶん疲れた様子でした。軽くあいさつを交わした後、彼女はぽつりと口を開きました。
「会長に、私も一緒に言えばよかった。」
どうやら、この一年で会長との仕事の進め方について、何度も悩んできたようでした。
私は少し間をおいてから、短く答えました。
「私たちは、もう降りたから。」
責めるつもりはありませんでしたが、今さら以前のように一緒に役員の仕事をする気持ちにはなれませんでした。
彼女は小さくうなずき、それ以上は何も言わずに去っていきました。
あの日、会長の前で自分の意見を伝えていれば、少なくとも私たちの信頼を失うことはなかったのかもしれません。
誰かに合わせてその場を乗り切っても、後になって自分が苦しくなることもあるのだと感じた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














