tend Editorial Team

2026.07.06(Mon)

「その前に聞いてほしいことがあって」長話が止まらないママ友。だが、勇気を出して話を遮った結果

「その前に聞いてほしいことがあって」長話が止まらないママ友。だが、勇気を出して話を遮った結果

気配り上手な、話の長い彼女

幼稚園で知り合ったママ友は、誰にでも優しい。困っている人がいれば真っ先に声をかける、そんな人だ。ただ、おしゃべりだけは別格だった。一度始まると、話がどこまでも続く。

「そういえば、うちの上の子が水泳を始めてね」

信号待ちのわずかな時間でも、彼女の話題は次々に生まれる。

私は元来、人の話を途中で遮るのが苦手だ。だから、いつも聞き役に回ってしまう。

「それでね、下の子の離乳食がまた進まなくて。この前なんて、せっかく作ったのを全部ひっくり返されて…」

うんうん、と相槌を打つ。話は他愛なくて、決して不愉快ではない。ただ、終わりが見えないだけなのだ。

「この後ちょっと用事が…」

「あ、私も習い事の送りがあって。でもその前に聞いてほしいことがあって…」

予定の時間はどんどん押していく。気づけば三十分、道端で立ち話が続いていることも珍しくない。

子どもがぐずっても、話の流れは止められなかった。角を立てたくない一心で、私は今日も曖昧に笑ってうなずいていた。

(このままだと、私の一日が全部おしゃべりで消えちゃう)

笑顔のまま、きちんと伝えた一言

ある本で、断るときは理由より先に「結論」を言うといい、と読んだ。遠回しにするから、相手も引き際を見失うのだと。私は次の機会に、それを試すことにした。

翌日、彼女がいつものように話しかけてきた。私は笑顔を崩さないまま、こう切り出した。

「話の途中でごめんなさい」

そして、続けた。

「この後どうしても外せない用事があって。いいですか?」

彼女は少し驚いた顔をしたあと、あっさり笑った。

「もちろん!引き止めちゃってごめんね」

拍子抜けするほど、すんなりしていた。時間を区切ると、彼女もかえって話しやすそうだ。約束の時間が来ると、私はもう一度、はっきり伝えた。

「続きはまた今度、ゆっくり聞かせてください」

「うん、楽しみにしてる!」

笑い合って別れた。角を立てず、けれど言うべきことは言う。たったそれだけで、こんなに気持ちが軽くなるなんて。

不思議なことに、それ以来、彼女は私の顔を見るとまず時計を確認するようになった。

「今日は大丈夫? 急いでるなら、手短にするね」

そんなふうに気遣ってくれる。私が線を引いたぶん、彼女も安心して距離を測れるようになったのかもしれない。

それからの私たちは、道で会っても短く言葉を交わすだけ。お互いの時間を尊重し合える、ちょうどいい間柄になれた。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.07.06(Mon)

「重い箱を怪我人に運ばせる?」肩を痛めた私に箱を押し付ける同僚→見かねた先輩が声を上げた瞬間
tend Editorial Team

NEW 2026.07.06(Mon)

「俺だけが悪いわけじゃないでしょ」自転車で追突しヘラヘラ笑う男。だが、男が態度を変えて謝ったワケ
tend Editorial Team

NEW 2026.07.06(Mon)

「あの車、危険すぎる」横断歩道でスレスレを抜けた運転手。だが、運転手に待っていた自業自得の結末とは
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.08.25(Mon)

豊平川で「川見」を楽しむ夏の風物詩「川見日和」開催
ぷれにゅー

2026.02.06(Fri)

「おはようございます!」と言っても無視してくる上司。だが、退職を考えていた私を救った役員の一言とは
tend Editorial Team

2026.05.24(Sun)

岡田克也氏が落選理由にネットの攻撃を挙げ物議!国会質疑の波紋と中国のスパイという中傷に対する有権者の冷徹な視線と賛否
tend Editorial Team