「転んだら危なくない?」旅館の朝食で料理を山盛りにした客。結果、待っていた自業自得の結末とは
混み合う朝食会場で目に入った大きな皿
友人と二人で温泉旅館に泊まった翌朝のことです。
午前7時半ごろ、私たちは一階の食事処へ向かいました。
朝食はバイキング形式で、入口で部屋番号を伝えると、係の方が窓際の二人席まで案内してくれました。
料理台は会場の中央にあり、その周囲を宿泊客が時計回りに進むような配置になっていました。私たちも席に荷物を置いてから、それぞれ料理を取りに向かいました。
焼き魚や卵焼きが並ぶ和食の台まで来たとき、少し前を歩いていた中年の男性が目に入りました。
男性が持つ大きな平皿には、すでにご飯、焼き魚、煮物、サラダが盛られています。ところが男性は空いている場所を探しながら、さらに卵焼きやウインナーを重ねていました。
皿の中央だけでなく、縁の近くまで料理が乗っています。
(転んだら危なくない?)
隣にいた友人も気づいたようで、私のほうを見ましたが、私たちは何も言わず、少し間を空けて待ちました。
通路で傾いた皿にスタッフが駆け寄った
男性は最後に小鉢の料理を平皿へ移すと、両手で皿を持って自分の席へ戻り始めました。
料理台と客席の間には、人がすれ違える程度の通路があります。そのとき、反対側から飲み物を持った宿泊客が来たため、男性は通路の端へ寄りました。
すると、皿の縁に乗っていたウインナーが転がり、床へ落ちました。続いてサラダも崩れかけ、男性は慌てて皿を水平に戻しました。
近くにいたスタッフがすぐに駆け寄り、落ちた料理を片付けながら男性へ声をかけました。
「お客様、お皿は何枚でもお使いいただけますので、よろしければ分けてお持ちください」
注意するというより、危なくないように提案する穏やかな言い方でした。
男性は少し気まずそうな表情を見せたあと、「すみません」と答えました。スタッフから新しい皿を受け取ると、近くの空いている台で料理を二枚に分けていました。
私と友人も料理を取り終え、自分たちの席へ戻りました。
「たくさん食べたい気持ちは分かるけど、あれだけ乗せると運ぶのが大変だね」
友人の言葉に、私も頷きました。
バイキングでは、一度にすべてを取らなくても、食べ終えてからまた料理台へ行けます。料理を落としてしまえば本人だけでなく、通路を歩く人が足を滑らせる可能性もあります。
その後、男性は何度かに分けて料理を取りに行っていました。最初の皿ほど山盛りにはせず、今度は無理なく運べる量にしているようでした。
誰かを強く責めることなく、さりげないひと言で安全な方法へ促したスタッフの対応が印象に残った朝でした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














