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2026.10.26(Mon)

「上の人に代わって」契約の話で私を責め続けた男性客。上司が電話番号を確認した途端、返事がなくなった理由

「上の人に代わって」契約の話で私を責め続けた男性客。上司が電話番号を確認した途端、返事がなくなった理由

待っている表示が増えていく昼の電話

入社して間もないころ、私は契約に関する問い合わせを受けるコールセンターで働いていました。

昼どきは特に電話が多く、まわりの席でもオペレーターたちが休みなく対応していました。

そんなある日、契約について不満を抱えた男性客から電話が入りました。

男性は最初から、上の者に代わるよう求めてきました。

私は決まりに従い、まずは事情を伺おうとしました。

「分かりました。じゃあ、最初から説明しますから、ちゃんと聞いてくださいね」

男性の口調は丁寧でしたが、話し始めると止まりません。

しかも、男性が話す料金の仕組みや手続きは、私の知る当社のサービスとはどうも違っていました。

「あの、恐れ入ります。ご契約を確認させていただきたいのですが…」

「いま話しているでしょう。口をはさまないで」

「申し訳ありません。ただ、お話の内容が…」

「だから、最後まで聞いてくださいよ!」

何度も確認しようとしましたが、そのたびに言葉を遮られます。

画面の隅では、電話を待っているお客様の件数が増えていました。

ほかのお客様もお待たせしている。

そう思うほど焦りが募りましたが、目の前の電話を終わらせることもできませんでした。

「上の人に代わって」と言われた私

しばらくすると、男性は大きく舌打ちをしました。

「さっきから同じことばかり聞いて。素人に話しても時間の無駄だ」

「申し訳ございません。確認ができないと、こちらも…」

「もういいです。上の人に代わって」

それまで必死に話を聞いていた私は、思わず唇をかみました。

こちらの説明には耳を貸してもらえず、最後には自分の対応が悪いと言われてしまったのです。

私は電話を保留にして手を挙げ、上司に対応をお願いしました。

上司は私の隣に座り、状況を聞くと、ヘッドセットを受け取って電話に出ました。

「お電話代わりました。ご不便をおかけして申し訳ありません。まず、ご利用中のお電話番号を教えていただけますか?」

男性は番号を伝えました。

上司は画面を確認していましたが、途中で指を止めました。

「お客様、恐れ入ります。その番号では、当社のご契約を確認できませんでした」

電話の向こうが静かになりました。

上司は続けました。

「それと、お話にあった料金やお手続きも、当社のものとは違うようです。別の会社とのご契約ではありませんか?」

男性から返事はありません。

「お手元の書類にある会社名を、一度確認していただけますか?」

しばらく沈黙が続いたあと、電話はそのまま切れてしまいました。

どうやら男性は、別の会社の契約について問い合わせていたようです。

上司はヘッドセットを外すと、私に返しながら言いました。

「大丈夫。さっきの聞き方で間違ってないよ。うちの契約じゃなかったんだから」

その言葉を聞いて、胸の奥にたまっていた緊張がようやくほどけました。

向かいの席の同僚も、電話を受けながら小さく親指を立ててくれました。

私は深く息を吐き、ヘッドセットをつけ直しました。

入社したばかりで自信のなかった私にとって、上司の「間違ってないよ」という一言が何よりありがたく感じられた出来事でした。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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