tend Editorial Team

2026.05.22(Fri)

「今日もお疲れさま。今、家ついた?」付き合ったばかりの彼から毎晩届く連絡。だが、私が連絡を無視したくなってきたワケ

「今日もお疲れさま。今、家ついた?」付き合ったばかりの彼から毎晩届く連絡。だが、私が連絡を無視したくなってきたワケ

画面を伏せて置く癖がついた夜

夜、湯舟に肩まで沈みながら、洗面所の棚に置いたスマートフォンを画面の方を下にして伏せておく。

いつの間にか、そんな癖が体に染みついていた。

40代になって付き合い始めた相手は、毎日仕事終わりに必ず電話をくれる人だった。

21時を少し過ぎた頃、湯気がのぼり始めた頃を見計らったように、決まって彼の名前が画面に浮かぶ。

「今日もお疲れさま。今、家ついた?」

付き合い始めて最初の数か月は、その声を聞くだけで一日の疲れが解けていく感じがあった。

けれど半年が過ぎ、一年が近づくにつれて、画面を伏せたまま少しの間そのままにしておきたい夜が、少しずつ増えていく。

嫌いになったわけではない。誠実で、約束を破らない人で、面倒なやり取りもない。

それは40代まで色んな人と関わってきた自分には、ちゃんと有り難いと分かる種類の優しさだ。

愛情はあるのに距離を取りたい

ある夜、繁忙期の終わりかけで体力をすっかり使い果たしていた。

シャワーも夕飯もまだで、髪が湿ったままソファに沈み込んでいる。スマートフォンが鳴り、いつもの名前が浮かんだ。

口の中で、思わず言葉がこぼれた。

「また明日電話するね」

けれど指は、結局いつも通り応答ボタンを押していた。

電話に出て、笑って、その日にあった出来事を交換し合う。

彼の側には、本当に何の問題もない。問題があるのは、いつだって自分の側だった。

仕事の付き合いも、家族とのやり取りも、年齢を重ねるにつれて少しずつ煮詰まり、夜の時間は誰にも何も話さずに過ごしたい日が確実に増えていた。

湯舟で何も考えずに天井を見上げていたい夜、本のページをめくるだけで終わらせたい夜。一人時間の手触りを、自分の体はもう覚えてしまっている。

(愛情がないわけじゃない、でも今夜は静かにしていたい)

その矛盾を彼にどう伝えればいいのか、答えはずっと見つからない。

連絡を減らしてほしいと頼むのは、彼の誠実さに対して失礼な気がする。だからといって今までと同じテンポを続ければ、自分の中の小さな倦怠感はどんどん膨らんでいく。

20代や30代の頃なら、毎晩の電話を100%嬉しいと言えただろうか。たぶん、無邪気にそう言えた。

今は違う。一人で過ごす夜が好きな自分も、彼の声を聞きたい自分も、両方が同時に存在している。どちらかを選び切れないまま、画面を伏せて置く癖だけが定着していく。

今夜も鳴るのは分かっている。出る前に、深く息を吸い直すのだろう。違和感とも倦怠感ともつかないこの感情に、当面、名前を付けないままでいるしかなさそうだ。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.06.14(Sun)

「彼女とかいるわけないじゃん〜」付き合ってるのにマッチングアプリを継続していた彼。だが、待ち合わせ場所に現れたのは
tend Editorial Team

NEW 2026.06.14(Sun)

「俺がいないと何もできないくせに!」20年間、不機嫌な態度をぶつけてくる夫。だが、子供の一言で家出を決意
tend Editorial Team

NEW 2026.06.14(Sun)

韓国のTPP加盟申請方針に波紋!水産物輸入規制の切り離し支持に国内の漁業者への配慮や自由貿易の原則をめぐる疑問の声
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.09.02(Tue)

おだまきって…何?石川県能登の超弾力もちもち銘菓に思わず投稿主も「これは日本中に知られるべき逸品」と絶賛!
tend Editorial Team

2025.12.24(Wed)

「成功すると思っていた勘違い」「運も実力もともなわない」と辛辣な声も。Repezen Foxx・DJ社長、解散ライブのチ...
tend Editorial Team

2026.03.20(Fri)

「俺のアドバイスが決め手になったんだよ」と嘘で自分の手柄にしようとする上司。突きつけた『動かぬ証拠』に会議室の空気が凍り...
tend Editorial Team