tend Editorial Team

2026.06.24(Wed)

「どうせまた、じいさんに泣きつくんでしょう!」私にだけ冷たかった祖母。だが、祖父の葬儀で聞いた父の言葉に絶句

「どうせまた、じいさんに泣きつくんでしょう!」私にだけ冷たかった祖母。だが、祖父の葬儀で聞いた父の言葉に絶句

私だけが嫌われていた

子どもの頃から、祖母は私にだけ冷たかった。

「お姉ちゃんは可愛いけど、あんたは可愛げがないね」

姉にはお菓子も服も買い与え、修学旅行のお小遣いまで多めに渡す。なのに私には、嫌味を言うばかりで一円もくれなかった。

「どうせまた、じいさんに泣きつくんでしょう!」

理由は、私が祖母よりも、優しかった祖父に懐いていたから。たったそれだけのことで、孫を露骨にえこひいきする人だった。

「私のことが嫌いなんでしょう。だったらこっちも知らないよ」

そう言われるたび、自分のどこがいけないのだろうと、幼い私は本気で悩んでいた。

父の告白

祖父の葬儀の日、私はある会話を耳にした。控室の隅で、父が伯母に向かって、声を落として話していたのだ。

「あの人は俺たち兄弟も差別してたんだ」

私は息を呑んだ。差別されていたのは、孫の私だけではなかったのだ。

「兄貴と妹は可愛がられて、俺と姉さんはずっと邪魔者扱いだった」

父も、伯母も、子どもの頃から祖母に差別され続けてきたのだという。可愛がられたのは父の兄と妹だけで、父と伯母はいつも後回しにされてきた。だから父は、私が冷たくされてきたことに、とっくに気づいていた。

「俺が子どもの頃も、欲しい物は兄貴にだけ買ってた。お前への仕打ちと、何ひとつ変わらないよ」

「お前のせいじゃない。あの人がそういう人なんだ。気にするな」

長年ひとりで背負ってきた荷物が、その一言でふっと軽くなった。自分が悪いからではなかったのだと、ようやく腑に落ちた瞬間だった。

誰も味方がいない

葬儀が終わると、親族の本音があちこちで噴き出した。可愛がられていたはずの伯父さえ、祖母の身勝手さに辟易していた。

「正直、もうあの母さんとは関わりたくないんだ」

父も伯母も、伯父も叔母も、結局は全員が祖母を嫌っていた。差別して味方を選んできたつもりが、気づけば誰ひとり残っていなかった。

「お母さん、この先どうするつもり。私たちには頼らないでよ」

叔母にそう突き放され、祖母は何か言い返そうと口を開いた。だが見回した親族は、ひとり残らず視線を外す。

祖母の頬がこわばり、開きかけた口がそのまま閉じた。やがて誰も声をかけないまま、祖母は一人、隅の椅子に小さく座り込んだ。

後で知ったが、祖母は実の兄や妹とも、もう何年も絶縁状態なのだという。気の強さで友人も離れ、頼れる相手はどこにもいない。

私は祖母を責める気もなく、ただその孤独な背中を、遠くから静かに眺めていた。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.09.25(Fri)

「また庭に入ってたの?」落ち葉を掃除しに勝手に庭へ入った隣人。2か月後、窓の外で始まった作業
tend Editorial Team

NEW 2026.09.25(Fri)

雨のたびに泥と落ち葉で詰まる家の前の側溝…言い出せずにいた私が、坂の上の奥さんに伝えた事実
tend Editorial Team

NEW 2026.09.25(Fri)

30年来の隣人から毎年届くチョコ5箱。「もう結構です」と断っても終わらなかった贈り物
tend Editorial Team

RECOMMEND

2026.05.06(Wed)

「このまま、ずっとこれが続くのか」350万円の借金で苦しんだ私→任意整理を依頼した翌日に訪れた静寂
tend Editorial Team

2026.07.22(Wed)

「土用の丑の日はうなぎを食べる日」は思い込み!?季節ごとに『い・た・ひ』のつく食べ物を食べる習わしがあった
tend Editorial Team

2026.08.23(Sun)

「子どもは3人くらいいたほうがいい」親戚の前で家族計画を決めつけた叔母夫婦。だが、夫が返した本音とは
tend Editorial Team