「やめなさい、二人とも!」子供同士の喧嘩。だが、ママ友の言い分に納得出来なかった瞬間
公園で、いきなり詰め寄られた
幼稚園が一緒のママ友数人と、近所の公園で子どもを遊ばせていた昼下がりでした。
子どもたちは滑り台のまわりではしゃぎ、母親同士はベンチでとりとめのない世間話に花を咲かせていました。
突然、甲高い泣き声が響きました。振り向くと、自分の遊びがうまくいかずに苛立っていたらしいママ友の子が、大声を上げてうちの息子に突っ込んでいくところでした。
体当たりを受けた息子は、思わず相手を押し返します。
すると相手の子は泣きながら、息子を何度も叩き続けたのです。
そのママ友とは幼稚園が一緒というだけの付き合いで、それまで特に揉めたこともありませんでした。
だからこそ、まさかこんな形で言い争いになるとは想像もしていませんでした。
「やめなさい、二人とも!」
私が割って入って、ようやく騒ぎは収まりました。ところが、子どもをなだめ終えるより先に、ママ友がすごい勢いで近づいてきたのです。
「謝るのはそっちでしょ」
突進したのは自分の子なのに、そのことには一切触れません。息子が押し返した一点だけを取り上げて、まるで加害者はこちらだと言わんばかりの態度でした。
事実を並べたら、相手は黙り込んだ
理不尽さに頭が熱くなりましたが、感情的になっては負けだと思い、私は努めて落ち着いて尋ねました。
「殴り続けたのは?」
ママ友は虚を突かれたように口ごもりました。
それでも、引くつもりはないようでした。
「最初に押したのが悪いんでしょ」
「突っ込んできた子を止めただけで、何度も叩いてきたのは向こうの子ですよね」
そのやり取りを聞いていた、別のママが横から声を上げてくれたのです。
「ずっと見てましたけど、走っていったのはおたくのお子さんでしたよ」
もう一人のママも、子どもの肩を抱きながら静かに加わりました。
「うちの子、ぶつかられて転んだって言ってます」
周囲の視線が一斉に自分へ集まったのを感じたのでしょう。ママ友の勢いは、そこで完全に止まりました。
さっきまでの強気はどこへやら、顔がこわばり、言いかけた言葉を飲み込みます。何か言い返そうと口を動かしかけては、また閉じる。それを何度か繰り返したあと、最後には逃げるように目を伏せたのです。
「……そうだったのね。ちゃんと見てなかったわ」
絞り出すように、それだけ言いました。私は謝罪を受け流しもせず、かといってへりくだりもせず、ただ静かに頭を下げ返しました。
「お互い様にできない話だったので、言えてよかったです」
その日から、ママ友とは少し距離を置くことにしました。誘われても、にこやかに断る。それでいいと思えたのです。公園ですれ違っても、先に視線を外すのはいつも向こうのほうになりました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














