「お前の口出しが、うるさいってさ」急に娘に避けられた私を責める夫。だが、私が食卓で広げたハンカチで沈黙
急に避ける娘
ある朝、娘が急に、もう話しかけないでと私に言いました
私は40代で、普段は午前だけパートに出ています。在宅で働く夫、高校1年の娘と3人暮らし。月曜の夜も、娘と2人でテレビを見て笑っていました。
ところが水曜の朝、制服姿で部屋から出てきた娘は、私と目が合うなり言いました。
「もう、話しかけないで」
「どうしたの?」
娘は返事もせず、学校へ行きました。
夫に相談すると、私の口出しがうるさいそうだと言われました
夫はリビングのソファで、新聞を読んでいました。私が娘の様子を話すと、夫は紙面から顔も上げずに答えます。
「お前の口出しが、うるさいってさ」
「私の、せいなの…?」
宿題のこと、部活のこと。私は毎日のように娘に聞いていました。思い当たることが多すぎて、返す言葉がありません。
娘と話そうとすると、夫は反抗期だから部屋に入るなと止めました
夕方、帰ってきた娘と話そうとすると、夫がソファから立ち上がって私を止めました。
「反抗期だ、部屋に入るな」
「…しばらく、そっとしておく」
それから2日。好物のハンバーグを作っても、娘は私と目を合わせません。金曜の夕方、翌朝のゴミの日に備えて、私は家じゅうのゴミ箱を回りました。
金曜の夕食で
夕食で夫が許してやれと言うと、娘は火曜の昼の話を出しました
その夜、この数日は食事の時間をずらしていた娘が、珍しく私たちと一緒に食卓につきました。台所でお茶を入れていると、夫が娘に声をかけます。
「ママも反省してる、許してやれ」
「火曜の昼、掃除で割ったくせに!」
娘は箸を置き、目に涙をためています。夫から、火曜の昼に私が掃除中に大切な置物を割ったと聞かされていたそうです。
さらに、ママは落ち込んでいるから責めるなとも言われていたとのこと。
火曜の昼に、私が?身に覚えがありません。
ハンカチを広げ、書斎のゴミ箱にあった割れた置物を見せました
私は台所の棚から紺のハンカチの包みを取り、食卓の真ん中で広げました。
中にあったのは、二つに割れたガラスのイルカの置物。娘が中学の修学旅行の水族館で、お小遣いをはたいて買った宝物です。
「あなたの書斎のゴミ箱にあったわ」
金曜の夕方、夫の書斎のゴミ箱の底で見つけ、破片が落ちないようハンカチに包んでおいた物です。
娘が急に私を避けるようになったことと、この置物には何か関係があるのかもしれない。
そう思いました。夫だけに聞いても、またごまかされるかもしれません。そこで、娘もいる夕食の席で確かめることにしたのです。
なぜ私には反抗期と言ったのかと問うと、夫は黙りました
「ママが割ったと、思って…」
「火曜は私、一日仕事だった」
あの日はパート先の研修で、娘が起きる前に家を出て、帰ったのは娘が部屋にこもったあとでした。
普段と違って一日中家を空けていたのです。
火曜の昼、私は家にいなかったのに、なぜ夫は娘に私が置物を割ったと伝えたのか。
そして、なぜ私には反抗期だと言ったのか。
そう問うと、娘がはっとして私と夫を見比べました。私には部屋に入るなと、娘にはママを責めるなと。
2人が話さなければ、嘘がばれずに済むと思ったのでしょう。夫は口を結び、目を伏せたままです。
長い沈黙のあと、夫は事情を話しました。火曜の昼、雨が降ってきたため娘の部屋へ窓を閉めに入り、カーテンを引いた拍子に窓辺のイルカを落としてしまったそうです。
娘に嫌われるのが怖くて、とっさに私のせいにしたものの、嘘を訂正できなくなってしまったとのこと。そのため、私と娘が直接話さないようにしていたのでした。
夫は2人に頭を下げ、片道3時間かかる水族館へ、同じ置物が売っていないか確認しに行くと約束しました。購入できるなら、自分のお小遣いで弁償するそうです。
娘は小声で私に謝り、その後は私の隣でお茶を飲みました。数日ぶりに娘と穏やかな時間を過ごせて、ほっとしました。
※本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














