義母「作りすぎたから送るね」大量に送られたタッパーに入った手料理。だが、義妹の一言に救われた瞬間
洗ったタッパーを詰める嫁
夫の実家へ帰省するたび、私の鞄には大きな紙袋が一つ増えた。中身は、洗ってまとめた十個近いタッパーだ。
義母はときどき、連絡もなしに大量の手料理を保冷便で送ってくる。煮物や揚げ物が詰まったタッパーが、予告なく玄関に届くのだ。
「作りすぎたから送るね」
電話が来るのは、いつも荷物が届いた後。我が家の冷蔵庫はその都度パンクし、夫婦二人ではとても食べきれなかった。
それでも私は捨てられず、傷む前に食べようと毎晩同じおかずを並べた。献立を考える楽しみも、いつの間にか義母の料理に押し流されていた。
空のタッパーは一つずつ洗っては数を数え、菓子折りを添えて返し続けた。
負担だと言えば角が立つ。そう思って、一年以上飲み込んできた。
「いつもすみません、ありがとうございます」
頭を下げる私を、義母はいつも満足そうに眺めていた。
代弁してくれた義妹
その日も、私が居間でタッパーの山を紙袋に詰めていた。それを見ていた夫の妹が、台所の義母に届く声でこう言った。
「子供に手料理を送りつけるのは、嫁いびりだからね」
包丁の音が、ぴたりと止まった。
「夫婦仲はいいのに、義父母が原因で離婚する人もいるんだよ。やめなよ」
義母は流しの前で固まっていた。「よかれと思って……」と小声で言いかけたが、続きが出てこない。何度か口を開きかけては閉じ、最後は気まずそうに私から目を逸らした。
「正直、毎回食べきれなくて二人で困ってたんだ」
夫がそう添えると、義母はもう何も言い返せなかった。うつむいたまま、洗い物を続けるふりをしていた。
それ以降、義母から手料理が突然届くことはなくなった。季節の挨拶のギフト商品が、ちゃんと一報を入れて送られてくるだけになった。
顔を合わせれば、義母は以前より控えめに、こちらの様子をうかがうようになった。離婚という言葉がよほど響いたのだろう。言えなかった本音を代わりに口にしてくれた義妹に、私は心から救われた。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














