「連絡がないからこっちから連絡したわよ」と産後に拗ねた義母。だが、夫の一言に救われた瞬間
夕方に届いた一通
退院した日の夕方、スマホが鳴った。表示されたのは、義母からのメッセージだった。
「連絡がないからこっちから連絡したわよ」
たった一行なのに、文末にうっすら嫌味がにじんでいた。産後で頭がぼんやりしていた私は、何が起きたのか一拍遅れて理解した。
第一子を、実家に里帰りして産んだばかりだった。生まれた日には、夫はもちろん、義母と義妹にもちゃんと報告した。
義妹には退院日まで聞かれて答えていた。退院日は夫にも伝えてあったから、私から義母へわざわざ連絡しなければとは、思いつきもしなかった。
三時間おきの授乳で、昼も夜も溶けてなくなったような毎日。そんな中で、連絡の順番まで気を配れというのは、正直酷だと思った。
小さな手のひらを握り返してくる我が子を見ているだけで精一杯で、誰にどの順番で何を伝えるか、そんな段取りまで頭が回らなかった。
一行のメッセージを送るだけでも、当時の私には大仕事だったのだ。
拗ねた義母に、夫が告げたこと
事情は、あとから夫づてに分かった。義母は、義妹には退院日を教えたのに、なぜ自分には教えてくれなかったのかと、すっかり拗ねていたという。
「妹には言ったのに私には教えてくれないの?」
その言葉を聞いて、力が抜けた。退院日なら、義母の実の息子に伝えてある。なのに、なぜ産んだばかりの私が責められるのか。けれど反論する気力さえ、もう残っていなかった。
うつむく私の代わりに、口を開いたのは夫だった。義母にその場で電話をかけ、まっすぐ伝えた。
「退院日は俺が伝えた、妻は悪くない」
連絡が回っていないと感じたのなら、それは間に立っていた自分の落ち度だ。産んだ本人に矛先を向けるのは、筋が違う。夫の声は穏やかだったけれど、一歩も引かなかった。
電話の向こうで、義母の言葉が一瞬途切れた。それでも、なお言い募ってきた。
「私の何が悪いの」
「悪いなんて言ってない。ただ、妻を責めるのだけはやめてくれ」
そう返されると、義母はもう続けられなかった。声のトーンが少しずつ下がり、言いかけては飲み込むのが、受話器越しにも伝わってきた。やがてお祝いの言葉を小さく置いて、電話は切れた。私に向いていた棘は、その日を境にすっと引っ込んだ。
夫が間に立ってくれたことで、私は義母の顔色を一つひとつうかがうのをやめられた。気を回せなかったと責められても、調整役は夫がやる。そう決まっただけで、ずいぶん呼吸が楽になった。今は適度に距離を取りながら、自分を責めずに育児に向き合えている。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














