「もう5000円入れちゃったんだよ」スマホ決済が使えず焦る客。だが、会計で起きた思わぬ行き違いに店長が伝えたこと
「スマホ決済が使える」と思っていた男性
休日のケーキ屋で、会計の列に並んでいたときのことです。私の少し前には、年配の夫婦がいました。
レジの近くには、利用できる支払い方法の案内が出ていました。
男性はそれを見たあと、スマホを取り出して何度か画面を操作しています。
どうやら自分が使っているスマホ決済も利用できると思い、会計に備えて5000円をチャージしたようでした。
ところが男性の順番になり、画面を見せると、若い店員が申し訳なさそうに言いました。
「すみません。こちらの決済は当店では対応していないんです」
「えっ、スマホ決済は使えるんじゃないの?」
男性は驚いた様子で案内を振り返りました。店員は、案内に表示されている対応サービスを示します。
「こちらに載っているものが対象なんです」
「でも、もう5000円入れちゃったんだよ。これ、どうなるの?」
声が少し大きくなり、隣にいた奥さんも心配そうにスマホをのぞき込みました。
男性は怒っているというより、チャージしたお金が無駄になるのではないかと焦っているように見えました。
店長が最初に説明したのは、5000円のことだった
やり取りに気づいた店長が奥から出てきました。店員から簡単に事情を聞くと、まず男性のスマホを確認します。
そして、落ち着いた声でこう伝えました。
「大丈夫です。チャージした5000円はなくなっていません。残高として残っています」
男性はすぐに聞き返しました。
「まぁそうだけど」
「こちらのお店では使えませんが、対応している場所でお使いいただけます」
その言葉を聞いて、男性の表情が少し緩みました。
店長は続けて、店頭の案内も男性から見えるように示します。
「スマホ決済でも種類によって対応が違うんです。表示が分かりにくくて申し訳ありません」
男性も改めて案内を見て、「わかったよ」と小さくうなずきました。
結局、その日は別の方法で支払いを済ませました。奥さんも「なくなってなくてよかったね」と声をかけ、男性も「勘違いしてたよ」と少し照れたように答えていました。
店長は男性を責めることも、若い店員をその場で叱ることもしませんでした。まず相手が何を心配しているのかを確かめ、必要なことから順番に説明していたのが印象に残っています。
私の番になるころには、レジの空気もすっかり元に戻っていました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














