「いちいち見張ってんのかよ」ゴミ出しを注意すると逆ギレする上階の住人。だが、自治会長がルールを示した結果
前の晩に置かれる生ゴミの袋
以前暮らしていたアパートでは、僕の部屋の窓のすぐ前にゴミ置き場がありました。
そこで困っていたのが、上の階の住人のゴミの出し方です。
収集日の前の夜遅くになると、その住人は大きな生ゴミの袋をいくつも持って下りてきて、ゴミ置き場に置いていきました。
袋はネットに収まりきらず、一部がはみ出したまま。
そんなことが週に何度も続いていました。
翌朝になると、カラスや野良猫が袋を荒らし、中身が周囲に散らばっていました。
においが部屋の中まで入ってくることもあります。
窓のすぐ前なので放っておくわけにもいかず、散らかったゴミを片付けるのは、たいてい僕でした。
上階の住人は、僕が片付けているところを見ても、特に声をかけることなく通り過ぎていきます。
ある夜、いつものようにゴミを置いて戻ろうとした住人に、思い切って声をかけました。
「すみません。ゴミなんですけど、できれば当日の朝に出してもらえませんか?」
住人は立ち止まり、不機嫌そうな顔をしました。
「は?なんで?」
「朝になるとカラスに荒らされてしまって。片付けるのが結構大変なんです」
すると住人は、面倒くさそうに言いました。
「だったらネットをちゃんとかければいいだろ」
「袋がはみ出していることもあるので…」
「いちいち見張ってんのかよ。前の日に出したってルール違反じゃないだろ!」
声を荒らげられ、僕はそれ以上何も言えませんでした。
結局、その夜もゴミ袋は置かれたまま。翌朝、僕はまた散らかったゴミを片付けることになりました。
自治会長が紙を手に来た朝
直接お願いしても聞いてもらえなかったため、僕は自治会長に相談しました。
するとある朝、自治会長がゴミ出しのルールを書いた紙を持って、ゴミ置き場まで来てくれました。
その日も、前の晩に出された袋が破られ、ゴミが散らばっていました。ほかの部屋の住人たちも、少し離れたところから様子を見ていました。
そこへ、上階の住人が出かけようとして通りかかりました。
自治会長が声をかけると、住人は顔をしかめました。
「またゴミの話ですか?前の日に出しちゃダメなんですか?」
自治会長は落ち着いた様子で答えました。
「はい。収集日の朝6時から8時と決まっています」
そう言って、持っていた紙を見せました。
「ここに書いてあります。前の日に出すのはルール違反なんです」
住人は紙をのぞき込みました。
「……そうなんですか」
自治会長は続けました。
「それに、荒らされたゴミは、こちらの方が毎回片付けてくださっているんですよ」
住人は僕のほうをちらりと見ましたが、何も言いませんでした。
少し気まずそうに視線を落とし、そのまま黙り込んでしまいました。
僕が何度お願いしても聞いてもらえなかったのに、決まりを示されると、さすがに言い返せなかったようです。
その後、次の週から住人は収集日の朝にゴミを出すようになりました。
以前のように前夜から袋が置かれることもなくなり、ゴミ置き場が荒らされることも減りました。
朝、窓を開けても嫌なにおいがしない。それだけのことが、こんなにありがたいとは思いませんでした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














