「結婚してから困るんじゃないの?」婚約者に借金があると知った叔母。だが、心配する叔母に私が伝えた本当の気持ち
籍を入れる前に、彼が泣いた夜
婚約してから、まだ籍を入れていなかったころの話です。
ある夜、私の部屋に来た彼が、いつになく真剣な顔で向かいに座りました。
「大事な話があるんだ。最後まで聞いてほしい」
何事かと思っていると、彼は少しためらったあと、口を開きました。
「実は、借金があるんだ。数十万円なんだけど…」
「えっ、借金?」
突然の告白に驚きました。結婚を控えているだけに、簡単に聞き流せる話ではありません。
「早く返すつもりでいる。でも、こんな話を聞いたら、結婚するのが嫌になるかもしれないよね」
彼はそう言うと、目に涙を浮かべました。
私も不安がなかったわけではありません。ただ、籍を入れる前に、自分から打ち明けてくれたことはうれしかったのです。
「話してくれてありがとう。返し方は、ちゃんと考えよう」
「……うん。ありがとう」
その夜、私たちはノートを広げ、どうやって借金を返していくか、二人で計画を立てました。
親戚の前で、叔母が言葉に詰まった
それからしばらくして、親戚の家で昼の集まりがありました。
居間でお茶を飲んでいると、いとこから結婚の準備について聞かれました。
「式の準備は進んでる?」
「式は、彼の借金を返してからにしようって決めたの」
すると、向かいに座っていた叔母が驚いたように顔を上げました。
「ちょっと待って。借金って、彼に借金があるの?」
「うん、そうなの」
私が答えると、叔母は笑い出しました。
「ちょっと、みんな聞いて。この子、借金がある人と結婚するんだって」
ほかの親戚にも聞こえるように言われ、私は思わず顔をこわばらせました。
「借金がある人と結婚するなんて、正気なの?そんな人、別れたほうがいいわよ。あとで苦労するのはあんたなんだから」
借金を心配する気持ちは分かります。でも、彼がどんな思いで打ち明けてくれたのかも知らずに笑われるのは、悲しいことでした。
「叔母さん、心配してくれるのは分かるよ。でも、私たちもちゃんと話し合って決めたことだから」
「でも、借金があるのよ?結婚してから困るんじゃないの?」
「それは私も心配だよ。でもね、隠さずに話してくれる人だから、結婚するの」
叔母は少し驚いた顔をしました。
「籍を入れる前に、彼のほうから泣きながら話してくれたの。返す計画も一緒に立てたし、私は彼を信じたいと思ってる」
すると、それまで黙って聞いていた叔父が口を開きました。
「まあ、借金は心配だけどな。でも、隠されるよりはいいだろう。二人でちゃんと考えてるんだし」
近くにいた親戚たちも「そうね」とうなずきました。
叔母は何か言いかけましたが、結局それ以上は何も言わず、湯のみを座卓に置きました。
それから、叔母が彼の借金について笑うことはなくなりました。
私たちは予定どおり籍を入れ、二人で立てた計画に沿って、借金も少しずつ減っています。
お金のことだからこそ、不安なことも隠さず話し合いたい。あの夜に彼が勇気を出して打ち明けてくれたことを、今でも大切に思っています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














