「束縛は愛だから」異性といることを許さない彼。だが、彼の裏切りで愛想がつきた理由とは
愛だと言い張る彼
サークルの先輩と付き合って一年。
彼は優しい反面、私の交友関係をひどく気にする人だった。
男友達とサークルの打ち上げで隣の席になっただけで、帰り道に何度も理由を聞かれる。
連絡が一時間途切れただけで、不機嫌になった。
「異性とは二人で会うなよ。これくらい、いいだろ」
息苦しさを口にすると、彼は決まってこう返した。
「束縛は愛だから」
そう言われると、私の方が心の狭い人間に思えてきて、いつも黙ってしまった。愛されているのだと、無理に自分を納得させていた。
後輩の部屋に通う彼
異変を教えてくれたのは、同じサークルの友だちだった。
「彼氏さん、最近よく後輩の子の家に行ってるみたいだよ。二人きりで」
頭が真っ白になった。私には異性と二人で会うことすら禁じておきながら、彼は新入生の女の子の部屋に、何度も足を運んでいたという。
思い返せば、最近の彼は連絡が取りづらい日が増えていた。私が理由を尋ねると逆に不機嫌になり、束縛のルールばかりを口にしていた。
翌日、思い切って問いただした。
彼は少しも慌てず、面倒くさそうに答えた。
「やましいことは何もない」
「パズルを一緒にやってただけだよ。それのどこが悪いんだ」
悪いのは私だとでも言いたげな口ぶりだった。自分には許される、私には許さない。
その身勝手さに、ようやく目が覚めた気がした。
「あなたの言う愛って、私を縛るためだけのものだったんだね」
居場所をなくした彼
「別れましょう。あなたのルールは、あなたが守れていない」
はっきり告げると、彼の顔色がさっと変わった。
「いや、待ってくれ。本当にパズルだけで」
同じ弁解を繰り返す声は、もう私の心には届かなかった。一年間、心の狭い自分を責めていたのが馬鹿らしくなった。
私はその場で連絡先を消し、彼と別れた。
不思議だったのは、その後のことだ。
彼が後輩の家に通っていた話は、私が誰にも言わないうちに、サークル中へ広がっていった。
「自分は束縛しといて、ひどい話だよね」と、周りの空気は完全に彼から離れていった。後輩の女の子のことも、ひそひそと話題に上がるようになった。
「あの先輩、見かけなくなったね」
結局、彼も相手の後輩も、気づけばサークルから姿を消していた。
私を縛っていた言葉が、そっくりそのまま彼自身へ返っていったのだ。
誰の顔色もうかがわずに過ごせる毎日は、驚くほど穏やかだった。あんなに重かった「愛」という言葉が、今はただの言い訳にしか聞こえない。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














