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2026.09.17(Thu)

「余ったお菓子だから」と毎週くれたママ友。断った数日後、娘が持ち帰った名前入りの一枚に感じた違和感

「余ったお菓子だから」と毎週くれたママ友。断った数日後、娘が持ち帰った名前入りの一枚に感じた違和感

台所の棚に並んでいくもらい物

40代で迎えた娘の小学校入学は、知り合いのいない春だった。

最初にできた友だちとはすぐに仲良くなり、放課後はよくその子の家で遊ばせてもらった。

迎えに行くと、友だちのお母さんはいつも明るい声で出てきた。話し好きで、最初は緊張していた私も、少しずつ気軽に話せるようになっていった。

ある日、帰り際に袋を差し出された。

「あ、これ持って帰って。余ったお菓子だから、遠慮しないで」

「え、こんなにいいんですか?」

「いいの、いいの。うちじゃ食べきれないから」

中身は賞味期限の近いお菓子や食品だった。

それから同じようなことが毎週のように続いた。台所の棚に少しずつ袋が増えていくのを見て、夫も気づいたらしい。

「最近、お菓子増えたよね。これ、どうしたの?」

「娘の友だちのお母さん。『余ったお菓子だから』って、毎週くれるの」

「毎週?だったら、こっちも何か返したほうがいいんじゃない?」

「うん。私も、もらってばっかりなのは悪いなって思ってて」

そこで、お返しに焼き菓子を渡した。

ところが翌週、友だちのお母さんは前より大きな袋を持ってきた。

「この前ありがとう。あのお菓子、おいしかった!」

「いえいえ。いつもいただいてるので、そのお返しです」

「それでね、これも持ってって。ちょうど片づけてたら出てきたの」

「えっ、またこんなに?」

笑いながら差し出された袋は、前回よりさらに大きかった。

やがて中身は食品だけではなくなった。文房具や手作りのかごバッグ、化粧水の小瓶まで入り、1週間に2度、3度と何かを受け取ることも出てきた。

左下に並んだひらがな

ありがたい気持ちはあったが、さすがに受け取り続けるのが申し訳なくなってきた。

ある日、また袋を差し出されたとき、私は思い切って断った。

「あの、いつもありがとうございます。でも、うち本当にもう十分なので……今日は大丈夫です」

「え、そう? 別に気にしなくていいのに」

「いや、こんなにもらってばかりだと、こっちが申し訳なくなっちゃって」

「そっか。じゃあ、また何か余ったときにね」

友だちのお母さんは特に気を悪くした様子もなく、いつもの笑顔で手を振ってくれた。

私もほっとして、これで少し落ち着くだろうと思っていた。

数日後、娘が学校から帰ってくるなり、ランドセルを開けた。

「ママ、見て。友だちとおそろいなんだって」

「なに?」

娘が取り出したのは、給食のときに机に敷くキャラクター柄のマットだった。

「友だちがくれたの。かわいいでしょ?」

「これ、もらったの?」

「うん。友だちのお母さんが作ってくれたんだって」

広げてみると、左下に娘のフルネームがひらがなで印字されていた。

自分から娘の名前を詳しく伝えた覚えがなかったので、翌日、迎えに行ったときにそれとなく聞いてみた。

「昨日、マットありがとうございました。娘、すごく喜んでました」

「よかった! おそろいにしたかったみたいで」

「名前まで入れてくれたんですね」

「うん。せっかくだから、そのほうがかわいいかなって」

私は少し迷ってから聞いた。

「そういえば、娘のフルネームって知ってたんですね」

「ああ、娘から聞いたの。間違えたら困るから、ちゃんと教えてって」

「そうだったんですね…」

理由を聞けば、おかしなことではなかった。

ただ、私が少し引っかかったのは、そこではなかった。

直接もらうのを控えたいと伝えた直後に、今度は娘の名前入りの物が、子どもを通して届いたことだった。

そんな私の戸惑いには気づいていないようで、友だちのお母さんは明るく続けた。

「今度、体操着袋も作ろうかなって思ってるの。好きな色ある?」

「あ、いえ。そこまでは本当に大丈夫です」

「そう? そんなに遠慮しなくてもいいのに」

「ありがとうございます。でも、学校で使うものは自分たちで用意するので」

「そっか。分かった」

笑顔で返され、私はそれ以上は何も言わなかった。

その週から、迎えに行っても長話はせず、挨拶をしたら帰るようにした。娘たちの付き合いはそのままだったが、親同士で話すことは少しずつ減り、今では行事で会えば頭を下げる程度になっている。

ところが先週、娘がまた見覚えのない鉛筆を持ち帰った。

「これも友だちがくれたよ」

「また?」

「うん。友だちのお母さんが、私の分も用意してくれたんだって」

手に取ってみると、何本かある鉛筆の一本一本に、娘の名前が同じひらがなで入っていた。

友だちのお母さんに悪気はなく、きっと純粋な好意なのだと思う。

だからこそ強く拒むこともできず、私は名前の入った鉛筆を見ながら、どこまでならありがたく受け取っていいのか、今も少し迷っている。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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