「うち貧乏だから」と毎回お菓子をもらうママ友。家に招かれた翌週、別のママ友が返した一言
お菓子を出すたびに聞こえる、いつもの一言
子どもが園に通っていたころ、帰りに立ち寄る公園で、私はよく子どもたちにお菓子を配っていました。
個包装のクッキーを人数より少し多めに、エコバッグへ入れておくのがいつもの習慣でした。
袋を開けると、決まって一人のママ友が近くに来ます。
「あ、今日もあるんだ。ごめん、一個もらっていい?うち貧乏だからさ」
冗談っぽい言い方だったので、私も深く考えずに返していました。
「いいよ。多めに持ってきてるから」
「ありがとう、助かる。こういうのも買うと結構するよね」
そのママ友の子は、私の子と楽しそうに並んでクッキーを食べています。
子ども同士が仲良くしていたこともあり、私は「貧乏だから」という言葉も聞き流していました。
ただ、お菓子を渡すたびに同じ言葉を聞くので、いつの間にか私の中でも「またか」と思うようにはなっていました。
そんなある日、そのママ友の家に招かれ、もう一人のママ友と一緒にお邪魔しました。
玄関に入ると、バッグやスニーカーの箱がいくつも並んでいました。
「すごいね。こんなにあるんだ」
一緒にいたママ友が驚いたように言います。
私も思わず目を向けました。詳しいことまでは分かりませんでしたが、公園で何度も聞いていた「うち貧乏だから」という言葉が、ふと頭に浮かびました。
翌週、笑顔で返された一言
次の週、いつもの公園で私がクッキーの袋を開けると、そのママ友がこちらへ寄ってきました。
「あ、ごめん。今日も一個もらっていい?ほら、うち貧乏でお金ないからさ」
すると、近くのベンチで水筒のお茶を飲んでいたもう一人のママ友が、顔を上げました。
「でも家にバッグたくさんあったよね」
そのママ友の手が止まりました。
「え…ああ、あれ?」
もう一人のママ友は責める様子もなく、笑顔のまま続けました。
「この前見て、すごいなって思ったよ。あんなにたくさんあるんだね」
「ああ……まあね」
そのママ友は少し気まずそうに笑うと、クッキーへ伸ばしかけていた手を引っ込めました。
「あ、今日はいいや。そういえば、おやつ持ってきてた」
そう言って、自分のバッグから子どものお菓子を取り出しました。
それから、そのママ友の口から「うち貧乏だから」という言葉を聞くことはなくなりました。
その後もお菓子を分けることはありましたが、そんなときは、
「ありがとう、助かる」
と普通に受け取るようになりました。
もう一人のママ友も、あの日のことを蒸し返すことはありませんでした。
子どもたちは大人たちのやり取りなど気にする様子もなく、相変わらず仲良く遊んでいました。
責めるでもなく、皮肉を言うでもなく、ただ見たことを笑顔で口にした一言。
だからこそ、いつもの決まり文句をやめるきっかけになったのかもしれません。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














