「名前で呼ぶな!聞こえるんだよ!」ただ伝えただけの嫁を怒鳴った義父。だが、義姉と義母の言葉に救われた
義実家の昼下がりに響いた怒鳴り声
二人目妊娠中、夫の実家へ帰省した夏のことです。
お腹は妊娠7ヶ月で目立ち始めていて、長旅でだいぶ疲れていました。
リビングで4歳の上の子と絵本を読んでいると、台所から義母の声が二度三度と続きました。
義父はソファでうたた寝に近い状態で、テレビの音にかき消されて気づきません。義姉も同じ日に顔を出していて、洗面所で手を洗っているところでした。
「お義父さん、お義母さんに呼ばれてますよ!⚪︎⚪︎さん!」
すると義父は目を開けるなり、こちらを睨んできたのです。
「名前で呼ぶな!聞こえるんだよ!」
上の子が私の腕にしがみつきました。
お腹の張りを感じて、私はソファの背に手をつきました。義父は不機嫌そうに鼻を鳴らして、テレビのリモコンを掴みました。
冗談という雰囲気ではなく、空気がぴりっと凍りつきました。
義姉の指摘と夫の決断
そこへ洗面所から戻ってきた義姉が、義父の顔と私の顔を交互に見比べました。
タオルを畳む手を止めて、低い声で言いました。
「それ妊婦の嫁さんに言うこと?」
義姉はタオルを握ったまま、まっすぐ義父を見て続けました。
「お母さんが呼んだのを、ちゃんと教えてくれたんだよ」
義父の目が泳ぎました。義姉は畳んだタオルをテーブルに置きながら続けます。
「ありがとうの場面でしょ。なんで怒鳴るの」
義父は言い返そうとして口を開け、結局何も出てきませんでした。台所から出てきた義母も小さく頷いています。
「私からも、ちょっと言わせてもらうわ、あなたいつも呼んでも反応しないのよ、聞こえてるなら返事して」
義母の一言で、義父は完全に黙りました。
テレビの音だけが流れる中、義父は何度かリモコンを置いたり取ったりしました。義姉が私の隣に座って、お腹を気遣うように肩を支えてくれました。
「大丈夫?冷たいの飲んで休もう」
帰りの新幹線で夫に伝えました。夫はホームに降りた瞬間、義父に電話を入れて言ったそうです。
「妻と子に同じ態度を取るなら、もう実家には行かせない」
翌週、義父から夫宛てに短い連絡が入りました。
「悪かった」
お盆に顔を出した時、義父は私の方を向くと一度頭を下げて、すぐに視線を逸らしました。義姉が私の隣にすっと座り、笑顔で言いました。
「ちゃんと言えたじゃん、お父さん」
義母も台所から出てきて、私に冷たい麦茶を差し出してくれました。
義父はテレビの音量を絞ったまま、こちらを気にする素振りで何度か姿勢を変えました。
義父の目に届かない場所で、義姉が私に小さく親指を立てて見せてくれたのを、今でも覚えています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














