「お前じゃ話にならん、店長を出せ」袋詰めをめぐって新人を責め続けた客。だが、店長が間に入った瞬間
袋の中を見た客が、声を荒らげた
買い物を終えてレジに並んでいたときのことです。私のすぐ前では、五十代くらいの男性客を、若い店員が応対していました。
店員はまだ仕事に慣れていないようで、商品を袋へ入れる手つきも少しぎこちなく見えます。
会計が終わりかけたところで、男性が袋の中を見て、急に声を上げました。パンの袋の上に別の商品が載っていたことが気になったようです。
「これじゃパンがつぶれるだろ!」
店員はすぐに頭を下げました。
「申し訳ございません。詰め直します」
ところが男性は納得せず、さらに声を強めます。
「お前じゃ話にならん、店長を出せ」
店員はもう一度謝り、責任者を呼ぼうとしました。
それでも男性は「こんなことも分からないのか」などと言い続けています。
周囲の客も気づき始め、レジの前には重い空気が流れていました。
店長が間に入り、対応を引き継いだ
数分ほどしたところで、店長らしき男性が足早にやってきました。
「お待たせして申し訳ございません。私が代わります」
店長はまず袋の中を確認し、パンを取り出して詰め直しました。
「袋詰めについては申し訳ございませんでした。ただ、スタッフへのお声がけは、もう少し落ち着いてお願いできますでしょうか」
男性は不満そうな表情を浮かべます。
「こっちは客なんだぞ。ちゃんと教育しておけよ」
店長は声を荒らげることなく、男性の前に立ったままでした。
「ご指摘は私が伺います。こちらで対応いたしますので」
その言葉を聞いて、若い店員は少し離れた場所へ下がりました。
男性はなお何か言いたそうでしたが、店長がそのまま対応を続けると、やがて商品を受け取り、その場を離れていきました。
ミスを認めながら、部下も守っていた
男性が去ったあと、店長は若い店員に声をかけました。
「ここは代わるから、少し休んでおいで」
店員は小さく「ありがとうございます」と答え、奥へ下がっていきました。
印象に残ったのは、店長が店側に非がないと言い張ったわけではなかったことです。袋詰めについてはきちんと謝り、その一方で、必要以上に新人が責められ続けないよう間に入っていました。
ミスを指摘することと、相手を怒鳴り続けることは別です。その線を静かに引いた店長の対応を見て、私はようやく張りつめていた肩の力が抜けました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














