「正座して、黙って話を聞きなさい」結婚の挨拶で一時間も説教を続けた義父。だが、彼が口を開いた結果
結婚の挨拶で向けられた厳しい言葉
彼との結婚が決まり、初めてご実家へ挨拶に伺った時の話です。
座敷に通されると、彼のお父さんが待っていました。長く職人として働いてきた人で、厳しい性格だとは彼から聞いていました。
私は座布団に腰を下ろし、緊張しながら挨拶をしようとしました。
ところが、私が話し始める前に、お父さんから低い声が飛んできたのです。
「正座して、黙って話を聞きなさい」
慌てて座り直すと、お父さんは結婚についての考えを次々と口にしました。
「結婚は楽しいことばかりじゃない。それでも続けていく覚悟はあるのか」
「口で言うだけなら簡単だ。途中で投げ出すようでは困る」
突然の厳しい言葉に、私はどう答えればよいのか分からなくなりました。それでも失礼のないようにしなければと思い、膝の上で手を握りながら話を聞き続けました。
「はい。二人でしっかりやっていきたいと思っています」
そう答えても、お父さんの話はなかなか終わりませんでした。
一時間ほど経ったころ、彼が口を開いた
結婚生活への心構えや責任についての話が続き、気づけば一時間ほど経っていました。
ずっと正座していた私は、足の感覚もかなり鈍くなっています。
隣に座っていた彼も、最初は黙って父親の話を聞いていました。しかし、話が長くなるにつれて、何度か私のほうを気にするようになりました。
そして、お父さんが再び厳しい口調で話し始めたところで、彼がとうとう口を開きました。
「父さん、もう十分だよ。彼女ばかり責めないでほしい」
お父さんが言葉を止めます。
彼はそのまま続けました。
「結婚するって決めたのは二人なんだから、俺にも同じだけ責任がある。彼女一人に覚悟を聞くのは違うと思う」
しばらく沈黙したあと、お父さんは小さく息を吐きました。
「……分かった。今日はもういい」
納得したというより、息子の言葉を聞いて話を切り上げたように見えました。それでも、張りつめていた空気が少しだけやわらいだのを覚えています。
立ち上がろうとすると、案の定、痺れた足に力が入りませんでした。
「大丈夫?ゆっくりでいいよ」
彼が手を差し出してくれました。
お父さんの厳しい言葉以上に、あの時、私だけに背負わせず隣で声を上げてくれた彼の姿が、今も強く心に残っています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














