「嫁いだ以上は、こっちの家を立てるのが筋」と私の父の誕生日に予定を入れた夫。だが、義母の正論で形成逆転
突然の電話
義母からの電話は、いつも前触れなくかかってくる。
その日も、夕食の支度をしている最中だった。
「今週末、あなたたち来るんでしょう?うちの子が、そう言ってたわよ」
手が止まった。週末に義実家へ行くなんて、私は一言も聞いていない。
「すみません、私、何も聞いていなくて」
「あら、そうなの。困った子ねえ」
義母も少し戸惑った様子だった。
電話を切って、私はすぐに夫を問い詰めた。
悪びれない夫
「週末、お義母さんのところに行くって、勝手に決めたの?」
「言ったら反対されると思ったから、黙ってた」
夫は、テレビから目も離さずに答えた。結婚して十五年、外では「俺はイクメンだから」と胸を張る人だ。
けれど家では、子どもを風呂に入れただけで「頑張った」と自慢する。今回もまた、自分の都合だけで物事を進めていた。
しかも、その週末は私の父の誕生日だった。
前から家族で祝うと決めていた、大切な日だ。
「父の誕生日って、知ってたよね。どうして勝手に決めるの」
「だって俺の親だし、優先するのは普通だろ?」
「うちの父だって、あなたの親と同じくらい大事な家族だよ」
「いや、でも嫁いだ以上は、こっちの家を立てるのが筋ってもんだろ」
その言い草に、私はもう、説得する気も失せてしまった。
「わかった。じゃあ私は子どもと実家に行く。あなたは一人でどうぞ」
味方になった義母
義母には、自分の口できちんと伝えておいた。
「急に予定を入れられて、困っています。その日は父の誕生日なんです」
すると、義母は電話口で、ふうっとため息をついた。
「あの子は昔から自分の都合だけで動くのよね」
「ごめんなさいね。あなたのお父さんのお祝い、ちゃんと行ってあげてちょうだい」
味方だと信じていた義母にまで呆れられて、夫はさぞ慌てたことだろう。義実家こそ自分の砦だと思い込んでいた人には、これは大きな誤算だったはずだ。週末、一人で実家に顔を出した夫は、母親からたっぷり小言を浴びたという。
「母さんにまで、お前は自分勝手だって言われたよ」
帰ってきた夫は、そう言って肩を落としていた。気まずそうな顔のまま、次の言い訳は出てこない。私は同情するふりもせず、淡々と切り出した。
「これからは、家族の予定は必ず共有して。あなたの実家も私の実家も、平等にね」
夫は何か言いかけて、結局は小さく頷くしかなかった。あの「普通だろ」は、もう二度と口にしない。今では予定が入るたび、私に確認の声をかけてくるようになった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














