「彼は今、私の隣で寝ています」見知らぬ女からの深夜2時の告発→二股していた男を女二人で見限った
知らない女からの一通
遠く離れた街にいる彼のもとへ、私は月に一度、長い時間をかけて通っていた。
高校からの付き合いで、疑う理由なんてどこにもなかった。彼を信じることに、迷いはなかったのだ。
深夜2時、枕元で鳴ったスマホの通知音で目が覚めた。
寝ぼけたまま手に取った画面に表示されていたのは、知らない女性からのメッセージだった。
「彼は今、私の隣で寝ています」
意味が呑み込めず、画面を見つめた。続けて文字が流れてくる。
「あなた、彼に騙されてますよ。私も、浮気されていました」
そして送られてきたのは、私のよく知る彼の寝顔だった。
今、まさに彼女の部屋で眠っている、という生々しい一枚。心臓が嫌な音を立てた。
女二人で照らし合わせる
泣き崩れる代わりに、私は彼女に返信した。
「いつから付き合ってますか?私は二年です」
「半年ほど前から……。じゃあ、私が後だったんですね」
「二年ですか……。私、ずっと一番だと思ってました」
「私もです。月に一度、わざわざ通ってたんですよ」
顔も知らない相手と、深夜にやり取りが続いた。会っていた曜日、彼の口癖、休みのたびにつく嘘。彼が「実家に帰る」と言っていた週末も、二人のどちらとも会っていなかった。突き合わせるほど、私たち二人が同じ手口で転がされていたことが、はっきりしていく。
「彼を問い詰めても、また嘘を重ねるだけでしょうね」
「ですね。私たちが、それぞれ離れれば終わる話です」
「お互い、これで目が覚めました」
怒りより先に、妙な連帯感が芽生えていた。涙はとっくに引っ込んでいて、矛先は嘘をついた一人の男にだけ、まっすぐ向いていた。
言葉を失った男
翌日、私は記録を整理して彼に電話をかけた。
「昨日、あなたの隣で寝てた人から連絡が来たよ」
「……は?何の話か、わからないんだけど」
「とぼけないで。彼女さんと、もう全部話したから」
女性二人がつながっていると知った瞬間、彼の声が固まった。言いかけた言い訳を飲み込み、次の言葉が出てこない。
「二人とも、あなたから離れることにしたの。それだけ伝えたくて」
受話器の向こうから、返ってきたのは沈黙だけ。いつも自信満々だった人が、最後はひと言も絞り出せなかった。
電話を切ると、画面に彼女からのメッセージが届いていた。「お互い、いい朝にしましょう」。私は「ありがとう」とだけ返した。会ったこともない人と、同じ男を同じ日にきれいに切り捨てた朝は、長く待ち続けた日々が嘘のように、驚くほど晴れやかだった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














