義祖母「よく泣く子だね、何が言いたいの」グズる初孫に放った一言→夫の正論で黙らせた瞬間
慣れない場所でのぐずり
娘が産まれて間もなく、初めて夫の実家へ顔を出した日のことだ。場所見知りなのか、娘はさっきからぐずってばかりいた。
「大丈夫だよ、ママがいるからね」
初めての育児で、私はまだ何ひとつ慣れていない。泣く我が子を抱き上げて、ゆらゆらとあやすので精一杯だった。
そんな私を、座敷の奥から義祖母がじっと見ていた。
「よく泣く子だね、何が言いたいの」
孫に向けた言葉なのに、なぜか責められているような気がした。私は背中をさすりながら、ただ曖昧に笑うしかなかった。
否定された育て方
少しして、義祖母の矛先は私に向いた。
「抱っこばかりしていたら抱き癖がついてよくないよ。早く下ろしなさい」
命じるような口ぶりに、私は戸惑った。退院のときに助産師さんから、たくさん抱っこして触れ合ってあげてくださいねと、念を押されたばかりだったからだ。
だから私は、泣いたら抱く、それだけを必死に守ってきた。
「あの、病院ではむしろ抱っこをって言われていて……」
「そんなの今どきの話でしょう。昔の母親はもっとどっしり構えていたものよ。すぐ抱っこするから、いつまでも泣き虫になるの」
言い返す言葉が見つからなかった。手探りで続けてきた自分の育児を、まるごと間違いだと言われた気がした。
腕の中の娘が、急にずしりと重く感じる。慣れない場所で味方もいないまま、私は身を縮めるしかなかった。
うつむいた私の代わりに声を上げたのは、隣にいた義姉だった。
夫の一言で空気が変わった
「おばあちゃん、子育ては昔と違うんだから時代に合わせて。口を出さないの」
すかさず、私の隣に腰を下ろした夫も続けた。
「育て方は家庭によって違うんだし、そっと見守ってよ。危険なときだけ口を出して」
二人にぴしゃりと言われ、義祖母はぐっと言葉に詰まった。
「……あらそう。なら、もう何も言わないわ」
ふいと顔を背けると、それきり育児への小言は出てこなくなった。気まずさを埋めるように、義姉が湯飲みを差し出す。
「気にしないでいいからね。あなたのやり方で大丈夫よ」
かばってくれる人がいる。たったそれだけで、張りつめていた胸が少しずつほどけていった。慣れない家でひとり身構えていた私には、その一言が何よりありがたかった。
さっきまで強気だった義祖母は、もう私と目を合わせようとしない。気づけば腕の中の娘も泣きやんで、穏やかな寝息を立てていた。初めての義実家で味わったのは、ほんのちょっぴりの、けれど確かなスカッとした気持ちだった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














