「まだ食べてないから弁当を返金して」温めた弁当の返品を迫った客。だが、毅然に対応した結果
会計後に始まった返品のやり取り
買い物の帰りに立ち寄った、夜のコンビニでのことでした。
店内にはそれほど人はいませんでしたが、レジには数人の列ができていて、私はその最後尾に並びました。
私の前で会計をしていたのは、一人の男性客です。
カウンターには、店員に温めてもらったばかりのお弁当が置かれていました。
ところが会計が終わると、男性はその弁当を店員のほうへ押し戻したのです。
「まだ食べてないから弁当を返金して」
どうやら会計を済ませたあとで気が変わり、返品して代金を返してほしくなったようでした。
若い店員は少し戸惑いながらも、落ち着いて答えます。
「申し訳ありません。一度温めた商品ですので、返品はお受けできないんです」
しかし、男性は納得しません。
「一口も食べてないんだ。だったら戻せるだろう」
店員がもう一度説明しても、「食べていないのに、なぜだ」と同じやり取りが続きました。
男性が大声で怒鳴っているわけではありません。それでもレジの前から動かないため、後ろに並ぶ人は少しずつ増えていきました。
店長が引き継いだ対応
しばらくすると、男性は店員に向かって言いました。
「責任者を呼んでくれ」
店員が奥へ声をかけると、ほどなくして店長が出てきました。
店長はまず男性の話を聞き、それから同じ内容を改めて説明しました。
「お気持ちは分かりますが、一度温めた商品ですので、お客様のご都合による返品はお受けできません」
男性は「でも食べてないんだぞ」と食い下がりましたが、店長は言い返すようなことはせず、落ち着いた口調を崩しません。
そして、後ろの列を確認してからこう続けました。
「こちらでお話はうかがいますので、先にほかのお客様のお会計をさせてください」
男性にはレジの脇へ移ってもらい、若い店員は並んでいた客の会計を再開しました。
私も会計を済ませながら様子を見ていましたが、店長は男性を責めることなく、「返品はできない」という点だけを何度か丁寧に説明していました。
やがて男性も、これ以上話しても対応は変わらないと分かったのでしょう。
「……わかったよ」
そう言って弁当を受け取ると、そのまま店を出ていきました。
相手が納得しないからといって感情的にならず、必要な説明を繰り返しながら、ほかの客の会計も止めないようにする。若い店員と、それを引き継いだ店長の対応を見て、冷静に対処することの大切さを感じた夜でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














