「気が利かない嫁ねえ」と親戚の集まりで受けた嫌味。だが、夫の親戚の一言で状況が一変
隣に陣取って始まる詮索
義実家の集まりは、私にとって少しだけ気が重い行事だった。
理由ははっきりしている。夫の親戚に、毎回必ず私の隣を陣取ってくる人がいるのだ。
その日も、座敷に料理が並ぶと同時に、その人は私の横へやってきた。そして、答えにくいことばかりを笑顔で投げてくる。
「うちの甥っ子、ちゃんと大事にしてあげてる?」
「もちろん、仲良くやってますよ」
「あらそう。でも、お料理とかちゃんとしてるのかしらね」
毎回これだ。返事をしてもしなくても、結局は嫌味につながる。
隣の夫はというと、その人の前では何も言えないらしく、ただ愛想笑いを浮かべているだけだった。助けを期待してそっと袖を引いても、夫は気づかないふりをして料理に目を落とすばかりだった。
周りも苦笑いするだけの時間
距離を置きたい。何度そう思ったか分からない。それでも親戚の集まりとなれば、顔を合わせないわけにもいかなかった。
その日、私が料理を取り分けようと腰を浮かせた瞬間、その人は周りに聞こえる声でこう言い放った。
「気が利かない嫁ねえ」
場の空気が、すっと重くなる。周りの親戚は気まずそうに苦笑いを浮かべるだけで、誰も口を挟もうとしない。
夫も視線を泳がせ、見て見ぬふりだ。
(どうして、いつも私ばっかり)
居心地の悪さに、私は取り分けた皿をそっと置くことしかできなかった。誰か一人でいい、何か言ってくれないか。半ば諦めかけていた、そのときだった。
別の親戚がはっきり返した
向かいに座っていた、夫の親戚の一人が、湯呑みを置いてその人をまっすぐ見据えた。声を荒げるでもなく、それでいて凛とした口調だった。
「その言い方やめなよ」
笑みを浮かべていた詮索魔の顔が、見るみるうちに強ばっていく。「だって、本当のことを……」と言いかけたが、その声はだんだん尻すぼみになった。
「本当のことかどうかじゃなくて、言われた方がどう思うかでしょ。お祝いの席でする話じゃないよ」
正面から返されて、その人は言葉に詰まった。助けを求めるように周囲を見回したものの、これまで苦笑いしていた親戚たちが、今度は静かに同意するようにうなずいている。「ねえ」と相づちまで聞こえてきた。
四方を囲まれる形になったその人は、決まりが悪そうにうつむき、それきり何も言わなくなった。私に向けられていた詮索の矢も、ぴたりと止んだ。集まりが終わるまで、その人が私に声をかけてくることは二度となかった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














