「夕飯前でもお菓子くらい平気よ」勝手に娘に与える義母。だが、小学生の娘の一言で周りの親戚がざわめいた
親族の集まりにて
久しぶりの親族の集まりは、はじめ和やかな空気に包まれていた。私は娘を連れて、義実家のリビングに座っていた。
そろそろ夕食の支度が始まろうかという頃、義母が娘のそばへ近づいてきた。手には、両手いっぱいのお菓子。
「ほら、たくさん食べていいのよ」
その光景に、私の肩がこわばった。いつもこうなのだ。私が席を外した隙を狙って、義母は娘へ大量のお菓子を渡す。何度やめてほしいと頼んでも、聞いてはくれなかった。
娘がまだ小さい頃から、義母はずっとこの調子だった。会えば「母乳じゃないの」「薄着で大丈夫なの」と言われ、私たちの時代はこうだったと、何かにつけて持論を押しつけてくる。そのたびに私は、笑顔の裏でモヤモヤを飲み込んできた。
「もうすぐ夕飯ですから、お菓子は控えていただけませんか」
そう言いかけた私を、義母は軽く手で制した。
「夕飯前でもお菓子くらい平気よ」
娘のひと言
義母はそのまま、娘の前にお菓子を差し出した。私が割って入ろうとした、まさにその瞬間だった。
娘が、義母を見上げてはっきりと言った。
「あとでご飯食べたいからいらない」
続けて、迷いのない声でこう付け加える。
「ママがダメって言ってるから」
その場の会話が、ぴたりと止まった。小学生の娘が、大人相手に少しもひるまず、自分の言葉で気持ちを伝えたのだ。
義母の手が、宙で止まったまま動かない。
ざわめいた親戚たち
沈黙を破ったのは、周りの親戚たちのざわめきだった。
「あらあら、しっかりしてるねえ」
「自分でちゃんと考えてるなんて、立派じゃない」
口々に上がる感心の声に、義母の顔がだんだんと赤くなっていく。何か言い返そうとしては、言葉に詰まる。結局、差し出したお菓子をそっと引っ込めるしかなかった。それ以上、勧めることはもうできなかった。
うつむきがちに座る義母を、私は静かに見ていた。いつもなら「少しくらい」と押し切られていたはずなのに、今日はその一言も出てこない。
帰り道、ずっと黙っていた夫が、ぽつりと口を開いた。集まりの場で母親に告げた言葉を、もう一度なぞるように。
「育児のことは、これから俺たちで決めるって母さんに言っといたから」
あの日を境に、義母からの口出しはぴたりとやんだ。母乳のことも、薄着のことも、お菓子のことも。娘が引いてくれた一本の線が、こんなにも空気を変えるのかと、私はただ感心するばかりだった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














