「これも取る?」朝食ビュッフェでゆっくり選んでいた家族。だが、後ろを振り返って気づいたこと
料理台の前で、列が止まっていた
家族旅行でホテルに泊まった翌朝、朝食会場へ行きました。
朝食はビュッフェ形式で、料理台の前には皿を持った人が何人か並んでいます。私も列の最後につき、順番を待っていました。
ところが、途中からほとんど列が動かなくなりました。
前を見ると、ある家族が料理台の前に横に並び、相談しながら一品ずつ選んでいました。
「この卵料理、おいしそう。多めに取ろうか」
「こっちも食べたいな」
一つ取っては話し、次の料理の前でもまた立ち止まります。
家族で好きなものを選ぶこと自体は、もちろん悪いことではありません。ただ、料理台の前をふさぐような形になっていたため、後ろの人は先へ進めませんでした。
私の前にも数人が待っていましたが、誰も何も言いません。朝食の場で注意するほどでもないと思ったのか、皆、皿を持ったまま待っていました。
長くなった列に、スタッフが気づいた
家族は次の料理の前でも足を止めました。
「これも取る?」
「どうしよう。さっきのもあるしね」
相談している間にも、その後ろにはさらに人が並び始めます。
すると、料理を補充していたスタッフが列の様子に気づき、こちらへやってきました。
そして家族に、穏やかな口調で声をかけました。
「お料理はあとからでもお取りいただけますので、お決まりの方を先にお通しいただけますか」
家族は一瞬きょとんとした顔をしたあと、後ろを振り返りました。
そこで初めて何人も待っていることに気づいたようです。
「あ、すみません」
そう言って料理台から少し離れると、止まっていた列がすぐに動き始めました。
家族も、後ろの人たちが通ったあとで残りの料理を選び、普通に席へ戻っていきました。
言い争いになったわけでも、強く注意されたわけでもありません。ただ、周りが見えていなかっただけなのかもしれません。
家族で相談しながら料理を選ぶのも、旅行の楽しみの一つです。それでも、後ろに人が並んでいるときは、一度横によけるだけで流れはずいぶん変わります。
それ以来、私もビュッフェで料理を選ぶのに迷ったときは、まず後ろを確認するようになりました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














