「今日からアイス代は、この箱に入れてもらえますか」毎回立て替えていた私が、先に集めることにした理由
毎回、私が立て替えていたアイス代
帰省するたび、親戚みんなで集まるのが恒例になっていました。飲み物や料理を持ち寄り、座敷で近況を話しながら過ごします。
しばらくすると、遊んでいた子どもたちから決まって声が上がりました。
「アイス食べたい!」
すると大人の誰かが私に声をかけます。
「悪いけど、買ってきてもらえる?」
私も子どもたちと一緒に近くのスーパーへ行くので、それ自体は嫌ではありませんでした。
ただ、困っていたのがお金です。
「あとで払うから」と言われて、いつも私がまとめて支払っていました。ところが座敷へ戻れば、アイスを配っているうちに話が始まり、そのまま誰も財布を出さなくなります。
一回なら数百円ほどです。わざわざ「まだもらっていません」と言うのも気が引けて、結局そのままになっていました。
けれど、それが帰省のたびに続くと、少しずつ気になるようになりました。
言いにくいなら、先に集めればいい
その年の帰省を前に、私は家にあった空き箱に紙を貼りました。
当日、アイスの話が出る前に箱をテーブルの端へ置きます。
そして子どもたちが「アイス食べたい」と言い始めたところで、食べる人数を確認してから大人たちに声をかけました。
「今日からアイスやお菓子代は、この箱に入れてもらえますか。集まった分で買ってきます」
誰か一人に催促するのではなく、先に必要な分を集めることにしたのです。
一瞬だけみんなが箱を見ましたが、伯父が「ああ、そうしよう」と財布を出しました。
それを見て、ほかの大人たちも順番に小銭を入れていきます。
伯母も「うちの子の分も入れとくね」と言いながら箱にお金を入れました。
思っていたより、あっさりしたものでした。
箱を出すのが、集まりの恒例になった
それ以来、親戚で集まってアイスを買うときは、先に代金を集めるようになりました。
子どもたちもすっかり覚えていて、アイスの話になると箱を指さします。
「今日もこれ使うんやろ?」
その声を聞くと、大人たちも自然に財布を出します。
スーパーへ買いに行くのは、今も私と子どもたちです。それでも、私一人がまとめて立て替えることはなくなりました。
おそらく、親戚たちも払うつもりがなかったわけではありません。食事や会話が始まると、単純に忘れてしまっていたのでしょう。
私も少額だからと言い出せず、同じことを何度も繰り返していました。
誰かを責めなくても、順番を少し変えるだけで解決することがあります。今ではあの箱も、親戚の集まりには欠かせないものになっています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














