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2026.09.17(Thu)

「人の駐車場に勝手に停めたらダメなんでしょ?」注意されても無断駐車を続けたママ友に、息子が聞いた一言

「人の駐車場に勝手に停めたらダメなんでしょ?」注意されても無断駐車を続けたママ友に、息子が聞いた一言

番号の札が立つ区画に、いつもの車

わが家は、ママ友が集まるときの定番の場所になっていた。

近所の人は歩いて来るが、少し遠くに住むママ友だけは車で来る。うちの敷地には、お客さんの車を置く場所がない。

家の真向かいには、契約した人だけが使える月極駐車場がある。

そのママ友は、来るたびに空いている区画へ車を停めていた。

インターホンに出ると、いつも明るい声が返ってくる。

「ごめん、ちょっとだけここに置かせて。すぐ帰るから」

そう言うものの、すぐ帰る日は一度もなかった。

さすがに気になり、私はある日、遠回しに伝えてみた。

「あそこ、月極だよね。ちゃんと借りてる人がいるんじゃないかな」

ママ友は少し驚いた顔をした。

「あ、そうなんだ」

ところが次に来たとき、車は端の区画に移っていただけだった。

そのママ友は、学校の行事では先頭に立って段取りをしてくれる人だった。私自身も何度も助けてもらっていて、ほかのママ友たちも強く言いにくい様子だった。

ある雨の日、契約者の女性が帰ってきた。

自分の区画に別の車が停まっているのを見て、その女性は車の前でクラクションを鳴らした。

私とママ友は慌てて外へ飛び出した。

「すみません、すぐ移します。本当にごめんなさい」

私も隣で頭を下げると、女性は困ったような顔でママ友を見た。

「ここ、私が借りている場所なんです。次からは停めないでもらえますか」

「…はい。すみませんでした」

さすがにこれでもう停めることはないだろう。私はそう思っていた。

息子が口にした、素朴な疑問

ところが次の集まりの日、キッチンの窓から外を見ると、見覚えのある車がまた向かいの駐車場へ入っていった。

ママ友は空いている区画に車を停めると、こちらに気づいて軽く手を上げた。

「今日は空いてるし、ちょっとだけだから」

私は思わずため息をついた。

そばにいた別のママ友へ、小さな声でこぼした。

「この前、あそこまで言われたのに……。もう、なんて言えばいいんだろう」

「言いづらいよね。いつもいろいろやってくれてるし……」

その会話を、近くで宿題をしていた息子も聞いていた。

やがて玄関が開き、ママ友が「お邪魔します」と入ってきた。

息子は鉛筆を置くと玄関へ行き、靴を脱いでいるママ友を見上げた。

「ねえ。人の駐車場に勝手に停めたらダメなんでしょ?」

責めるような口調ではなかった。ただ、本当に分からないことを確かめるような声だった。

玄関がしんと静かになった。

ママ友は脱ぎかけた靴に手をかけたまま、息子の顔を見た。

「…うん。そうだね」

少し間を置いて、気まずそうに笑った。

「ちょっとだけならいいかなって思っちゃった。ごめんね。ダメだよね」

そして、そのまま靴をはき直した。

「ちゃんと別のところに停めてくるよ」

息子は首をかしげた。

「どこに停めるの?」

「坂の下にコインパーキングがあるから、そこ。今から移してくるね」

ママ友が外へ出ていくと、隣にいたママ友が私のほうを見た。

「……子どもって、まっすぐ聞くね」

「ほんとだね」

私は苦笑いしながらうなずいた。

十分ほどして戻ってきたママ友の手には、小さな駐車券が握られていた。

その日から、向かいの月極駐車場にそのママ友の車が入ることはなくなった。

集まりの帰りには坂の下へ歩きながら、見送りに出た息子へ「じゃあね」と手を振っていくようになった。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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