「もう止められないの!好きなの」浮気していた20年来の親友。だが、2人の言い分に下した決断とは
二重の裏切り
夫のスマホに届いた一通のメッセージから、穏やかだった毎日がすべて崩れた。
定期的に会っている相手がいる。
やりとりを確かめていくうちに、胸の中が冷たくなっていくのを止められなかった。
でも、本当にこたえたのはその次だった。
相手は、学生時代から20年来の親友だったのだ。
何度も家に呼んで、夫とも気軽に話していた、あの彼女。
夫の浮気よりも、いちばん信じていた彼女の裏切りのほうが、ずっと深く刺さった。
二人がかりで、私の知らないところで笑っていたのかと思うと、息が詰まった。
同じ部屋で、二人に告げた
私は夫と親友を、同じ部屋に呼んだ。
逃げ場のない場所で、二人の口から聞きたかった。
まず口を開いたのは、彼女のほうだった。
「もう止められないの!好きなの」
「気持ちって、そういうものでしょ」
悪びれない声に、私は静かに問い返した。
「20年の友情より、その気持ちが大事だったの?」
「責められても困る。好きになったんだから、仕方ないじゃない」
彼女は、ふいと目をそらした。
夫はとなりで、ただ床を見つめている。
何ひとつ、自分の言葉で語ろうとしない。
「あなたは何か言うことないの?」
「……すまない」
絞り出すような一言。
否定でも、ちゃんとした謝罪でもない、どっちつかずの声だった。
「その『すまない』に、何の意味があるの」
夫は答えられず、また下を向く。
私は二人に、用意していた封筒を差し出した。
「結論はもう出てる。あなたとは離婚する。あなたとは、二度と会わない」
親友の表情が凍りついた。
「二人が選んだことの結果。私はそれに合わせるだけ」
夫が腰を浮かせかけたが、私の目を見て、また座り直した。
彼女はうつむき、もう何も言えなかった。
さっきまでの開き直りは、どこにも残っていない。
「仕方ないで奪っていいものなんて、何ひとつないよ」
そう言い置いて、私はバッグを手に取った。
玄関を出るとき、振り返らなかった。
二人がどんな顔をしているかも、もうどうでもよかった。
夫も親友も、いっぺんに失った。それでも、嘘をつく二人と笑い合うふりをして暮らす毎日より、ひとりの今のほうが、ずっと呼吸がしやすかった。
背中越しに二人の沈黙を感じながら、私は迷わず外へ歩き出した。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














