「子どもがかわいそうじゃない。私が先生に言ってあげる!」止めたのに幼稚園へ勝手に言うママ友→翌朝の電話で私が伝えた本音
熱くなりすぎる友だち
息子が幼稚園児だった頃、ちょっとした出来事があった。
給食中、「残り一口だから食べてから」と言われて、トイレが間に合わなかったのだ。
普段はないことだから少し驚いたけれど、先生を責める気はなかった。タイミングが悪かっただけ。そんな話だ。
世間話のついでに、私はそれを親しいママ友にこぼした。
すると彼女は、目の色を変えた。
「絶対おかしいって!」
テーブルに身を乗り出して、声がどんどん大きくなる。
「子どもがかわいそうじゃない。私が先生に言ってあげる!」
わかったと言ったはずなのに
面倒見がよくて、困っている人を放っておけない人だった。
でも、これは大ごとにする話じゃない。
「待って、本当にいいの。絶対に言わないで」
「だって、泣き寝入りはよくないよ。子どものことなんだから」
「先生だってわざとじゃないし、もう気にしてないの」
「でも、ほかの子にも同じことがあったらどうするの」
「だからお願い、このままにして。ね、約束」
何度かそう繰り返して、ようやく彼女は「うん、わかった」と渋々うなずいてくれた。
私はその言葉を信じて、その日は別れた。
まさか、約束が破られるとは思っていなかった。
伝えた本音
翌朝、園から電話が入った。受話器の向こうで、担任の声が緊張している。
「昨日の件、こちらの不手際でご迷惑をおかけしました」
そのあと教頭まで出てきて、深々と謝られた。私は何が起きたのか分からず、ただ恐縮するばかりだった。
「いえ、本当に大丈夫なんです。こちらこそ、すみません」
止めたはずの話が、彼女の口から園に届いていた。先生方の対応はどこまでも丁寧で、それがかえって申し訳なかった。受話器を置いて、私はしばらく動けなかった。
その日のうちに、私は彼女に会いに行った。怒鳴るためではない。
「気持ちはうれしかった。でもね、言わないでって頼んだのに、勝手に進めたのは、やっぱり悲しかったよ」
静かに伝えると、彼女の表情がこわばった。
「良かれと思って、つい……」
言いかけて、口をつぐむ。自分のしたことの大きさに、ようやく気づいたらしい。
「ごめん。あなたがどう思うか、考えてなかった」
うつむいたまま、彼女はそう言った。その日を境に、彼女は変わった。何かを言う前には、必ず私の意思を確かめてくれる。
「ねえ、これって先生に伝えてもいいやつ?」
そう聞かれるたび、私は笑ってうなずく。ちょうどいい距離を見つけた友だちとは、今も仲良くやっている。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














